建築ってこんなに面白い!『安藤忠雄展ー挑戦ー』に行ってきました。

安藤忠雄展に行ってきました!

安藤忠雄建築はいくつか知っている程度の素人ですが、とても楽しめた展示でした。『安藤忠雄展ー挑戦ー』は、安藤忠雄がこれまで手がけた建築物をまとめた、過去最大規模の展示となっています。

平日の昼間でしたがめちゃめちゃ混んでました。

各建築物ごとに、紹介パネル、スライドショー、設計図、レプリカ、外観/内観写真が展示されていて、素人にもわかりやすい展示でした。

また随所に、施工の様子をタイムラプスで記録したものや、安藤忠雄の手書きの解説、クライアントへのおもしろお手紙なども展示されています。本展でいちばんツボだったのは随所に登場するこのお手紙でした。笑 建築物がクールなので、いきなり人間味あふれる感じがかわいい。

また、完成した建築物だけではなく、実現されなかった計画や、進行中のプロジェクトも展示されているのがおもしろいです。

以降、各セクションごとに印象に残ったものを書いていきます。

異例の経歴。

「プロローグ」セクションでは、安藤忠雄の経歴の紹介からスタート。プロボクサーだったとは知らなかった、、、。そして独学で建築を学んだというのもすごい。

「旅が原点」ということで、お金を貯めて世界各国への旅を続け、建築のインスピレーションを得ていたとのこと。インドなどのスケッチも。増築を繰り返す自身のアトリエの紹介や、実寸?のアトリエの再現もありました。

はじまりは都市住宅。

「原点/住まい」セクションでは、初期から近年まで手がけた大小の住宅を紹介しています。安藤忠雄の建築は、都市住宅の設計から始まりました。個人宅の設計も多く残しています。

初期の頃から、幾何学的なデザイン、剥き出しコンクリート、自然の要素を取り入れるなどの建築スタイルを確立しています。

シンプルな造形、光と風。

「光」セクションでは、教会建築を紹介しています。この展覧会のみどころ「光の教会」の原寸大の再現も。

北海道の雪の中に佇む「水の教会」が最高によかったから行ってみたいです。十字架が水面に建てられて、水面と礼拝堂が繋がって見える。リトグラフもかっこよかったです。

徹底してものをそぎ落とした、無地のキャンバスのような建築。そこに光や風などの自然の要素を取り入れて、空間を作り上げているということを知りました。

都市には余白が必要。

「余白の空間」セクションでは、「東急東横線 渋谷駅」「表参道ヒルズ」など、馴染みのある都市建築の紹介です。余白をつくりだし、人が集まる場を生み出すという考えが建築に反映されています。

建築によりつくられる風景。

「場所を読む」セクションでは、島に7つの建築物を作った「直島プロジェクト」をはじめとする、土地の特性を活かしながら手がけたプロジェクトの紹介です。直島プロジェクトの部分は撮影可能で、巨大スクリーンで紹介されていました。

「頭大仏」の施工過程のタイムラプス動画がおもしろい!つくる過程がよくわかります。ラベンダー畑に大仏埋めちゃうなんて…よく考えつくな〜。

「ネパール子ども病院」は煉瓦造りの建物で、とっても素朴。コンクリート建築のイメージだけど、その土地に合った素材を使っているんだなーと感じました。

感動したのは、計画案「グラウンド・ゼロ・プロジェクト」。ニューヨークのワールドトレードセンター跡地に、再び高層ビルを建てるのではなく、地球の一部に見立てたゆるやかなふくらみをつくるというもの。建築家が、「何も建てないという選択肢」を選ぶことへの驚き結果、この案は通らなかったことになりますが、建築にこんな表現があるのか!と感動しました。

古いものと新しいものの融合。

「あるものを生かしてないものをつくる」セクションでは、古い建物を活かして、保存、再生するプロジェクトの紹介。大きな模型が印象的。一から作るのとはまた違った大変さがあるのだろうなぁと思いました。すでにある素材とのバランスとか、地域住民の思い入れとか。

作ったら、育てる。

「育てる」セクションでは、建築の周りの環境のため、社会のための、植林活動などを、短い動画で紹介。「作ったら、育てる」という思想が伝わりました。

終わりに

これまでは、安藤忠雄建築は無機質で生活感がなく、かっこいいけど冷たいという印象でした。今回の展示で、本人のユーモアあるお人柄や、究極のシンプルさの中で自然の要素を活かしていることを知りました。「場所を読む」セクションがいちばんおもしろく、建築でこんな表現ができるのかと驚きをもらった展示でした。おすすめです。

展覧会名:国立新美術館開館10周年 安藤忠雄展-挑戦-
会期:2017927日(水)~ 1218日(月)
休館日:毎週火曜日
開館時間:10:0018:00 金曜日・土曜日は20:00まで
※930日(土)、101日(日)は22:00まで
入場は閉館の30分前まで
会場:国立新美術館 [東京・六本木]企画展示室1E + 野外展示場